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ヨガが人体に及ぼす影響とその効果について

ヨガが人体に及ぼす影響とその効果について
2020年12月24日
美容や健康のために、また心を落ち着かせるためにヨガに興味を持っている人も多いのではないでしょうか? 今回の記事ではヨガが人体に及ぼす影響とその効果について主に解説していきます。

ヨガと何か

ヨガはインドの宗教(仏教やヒンドゥー教)における伝統的精神修行法の一つであり、約4500年の歴史があります。
ヨガはサンスクリット語で「つながり」という意味を持ち、自分と宇宙(世界)をつなげて一体化し、涅槃(ニルヴァーナ)に達するための精神修行として行われてきました。
現代の日本におけるヨガではその宗教色を取り除いたエクササイズとして広く普及しています。

ヨガの特徴

ヨガの特徴として、呼吸をかなり重視する点が挙げられます。
呼吸法は大まかに2つに分類でき、胸が膨らむ「胸式呼吸」とお腹が膨らむ「腹式呼吸」に分けられます。
人は状況に応じてこの2つの呼吸を無意識的に使い分けており、運動時やストレス時などの緊張状態には胸式呼吸が、安静時などのリラックス状態には腹式呼吸が優位になっています。
人によってはどちらかの呼吸に偏っていることも多いです。
ヨガでは意図的に中心的な呼吸を腹式呼吸に切り替えることでリラックス状態を導きます。

ヨガが人体に及ぼす影響とその効果

ヨガを行うと肉体と心に以下のような影響を及ぼします。

1.肉体的に及ぼす影響

ヨガの大きな特徴として、全身の筋肉を使うことが挙げられます。
全身運動は数少なく、メジャーなものでは他に水泳やダンスくらいしかありません。
リンパ系は血液における心臓のようなポンプ機能を持たず、筋肉を動かすことによってのみ循環します。そのためヨガをやって全身の筋肉を動かすと体全体のリンパの流れを良くすることができます。
リンパは老廃物の排出や免疫機能に深く関わっているため、リンパの流れが促進されると体調が良くなることが期待できます。

また、全身を動かすことによって血行が良くなります。
血液は酸素や栄養の運搬や老廃物の排出など人が生きるのに重要な役割を担っており、血行が良くなることは確実に健康にプラスに作用します。
血液の循環によって全身に熱が運ばれるのでヨガは冷え性の改善にも役立ちます。

さらに、ヨガは普段あまり使わない部位の筋肉を使用するためこれらの部位(体幹等)が鍛えられます。
また、ヨガを行うと背骨や骨盤の歪みを矯正することができます。
体幹の弱さと背骨や骨盤の歪みが姿勢の悪さに繋がり、肩こりや腰痛などを引き起こしています。
そのため、ヨガを行うと綺麗な姿勢を維持し易くなります。

他にも、ヨガはストレッチの効果もあります。
ヨガを行うと全身の筋肉を弛緩させることができます。

2.心に及ぼす影響

ヨガでは身体感覚や心に意識を向け、心を落ち着かせて自分と向き合うことができます。
呼吸に意識を向ける点ではマインドフルネス瞑想が近く、全身の体の筋肉の動きを意識的に感じる点ではボディ・スキャン瞑想が近いです。
ヨガではこれらの瞑想と同じ効果が期待でき、集中力、感情コントロール機能高まることで生産性の向上が期待できます。
実際に、研究によってヨガを行うと瞑想と同様に全体的な脳波が活性化して認知能力が向上することが分かっています。

また、研究によりヨガが気分を落ち着かせる効果があることが科学的に明らかとなっています。
実際に、ストレス状態になると高くなる血中のコルチゾールの濃度がヨガを行うことにより減少したという報告や、
脳細胞の過剰な活動を抑制するGABAの脳内レベルがヨガにより増加したという報告があります。

他にヨガが心を落ち着かせる主要な原理として、副交感神経が高くなることが挙げられます。
人の自律神経(交感神経と副交感神経)のバランスは血中の二酸化炭素濃度に影響を受けます。血中の二酸化炭素濃度は肺における酸素と二酸化炭素の交換速度に影響を受けます。
そのため、呼吸の数や深さを意図的に切り替えることによって自律神経のバランスに影響を及ぼすことができます。
ヨガのように呼吸をゆっくりと深く行うと副交感神経が高くなります。
副交感神経が高くなると心がリラックスモードになるため、ストレス過多で交感神経が高ぶりやすい人に特にヨガはオススメです。

ヨガのやり方と注意点

ヨガはスポーツと同じ感覚で毎日やっても問題はありません。慣れれば自宅でも気軽に行えます。

注意点として、他のスポーツと同様に食後は控えた方が望ましいと言えます。これは運動をすると胃腸から筋肉に血液が移動し消化不調が生じるためです。
ヨガにはダウンドック等の胃から食道に逆流しやすいポーズもあります。
また、水分補給に注意が必要です。特にホットヨガや溶岩ヨガでは大量の汗をかくため、他のスポーツと比べて脱水状態になる危険性が高いと言えます。

他のスポーツと異なる点として、ヨガはどちらかというと副交感神経が優位になり良質な睡眠を導くため、夜間にも気軽に行えることが挙げられます。
ただし長時間激しめに行うと交感神経も高ぶってしまうため、就寝前には手短にした方が望ましいです。

初心者で体が硬い方の注意点として、無理なヨガのポーズを行うと体の関節や組織を痛める危険性があります。
体が硬い方はヨガインストラクターの指示のもと行うことをお勧めします。

まとめ

いかがだったでしょうか。
ヨガをすることによって、様々な効果が得られると思います。
ヨガに興味がある方向けに初心者用の動画を張っておきますので是非ご覧ください。
ヨガ初心者向け「YOGAの基本」 フルレッスン 8分

参考文献